この5分でわかること
ChatGPTに自分の背景と目的を伝えてから使い始めましょう。 実際に使いながら、自分がChatGPTの答えや生成物のどこが好きで、どこが嫌いなのか、その理由まで伝えましょう。それを繰り返していくと、ChatGPTは自分専用の助手のように育っていきます。
Before:「いい感じにお願い」だけで、私にぴったりの答えが返ってくるはず。
人間の新人にも、目的や大切にしたいことを伝えますよね。AIにも同じように、仕事の背景と判断基準を渡してみましょう。
まず試してほしいこと:3行で自分を伝える
「私はChatGPTを何に使いたいだろう? 何をしてほしいだろう?」 一つ選んでみましょう。例えば、患者さんへの説明、研究発表のアイディア出し、研修スライドの共同制作、趣味を楽しむこと、英語学習、毎日の献立、スケジュール管理などです。
講義で最初に説明する「自己紹介・目的・好み」の3行を、ここで試してみましょう。下の青い欄に書いてある文章は、私の場合の例です。自分の職種や、やってみたいことに置き換えて登録してみましょう。
この練習では、患者さんや職員の個人情報、院内の非公開情報を入力せず、架空の内容を使いましょう。
自分の背景・目的・答え方の好みに書き換え、コピーしてChatGPTの「カスタム指示」に貼り付けます。このページへの入力は送信・保存されません。
登録する場所:スマートフォンのChatGPTアプリでは、プロフィールから 設定 → ChatGPTをカスタマイズ → カスタム指示 を開きます。Web・デスクトップ版では 設定 → パーソナライズ → カスタム指示 です。カスタム指示とは、いつもそのようにしてほしいという自分好みの注文を書く場所です。「カスタマイズを有効にする」をオンにし、自分用に書き換えた3行を貼り付けて保存しましょう(画面の名前や配置は利用環境によって異なる場合があります)。
保存したら、通常のチャットで使ってみましょう。すぐには違いに気づかないかもしれません。でも、使い続けていくと、少しずつ以前と違う、あなた好みの答えが返ってくるでしょう。もし今ChatGPTを開けない場合は、その3行を考えるだけでも大丈夫です。
助手づくりの全体像:5段階と壁打ち
講義では、準備から仕事の委任までを5段階で説明しています。すべての機能を設定する必要はありません。自分の活用法に合わせて、段階を飛ばしたり、特定の段階だけを設定することもできます。

準備① Personalize|自分を知らせる
カスタム指示には、仕事・目的・答え方の好みなど「いつもの希望」を、自分で書き込みます。メモリは、過去の会話の背景や好みを生かす仕組みで、有効にするとChatGPTが自動で記憶し、今後の応答に生かします。
準備② Plugins|道具を渡す
ChatGPTを外部サービスや専門機能につなぐことです。例えば、ChatGPTにメールを読んだり書いたりできるように許可する、スケジュールを読み取ったり書き込んだりできるようにするなどのPluginsがあります。
実践③ Project|仕事場を作る
続けて取り組む仕事には、専用の指示と参照資料をまとめます。たとえば「院内研修スライドづくり」のProjectに、対象者・方針・以前に使用したスライドをサンプルとしてあらかじめ置いておいたとします。そうすると、それらを参照して、毎回同じようにスライドを作ってくれます。それぞれのプロジェクトごとに異なる仕事の基本設定を教えて、このProject内ではいつもこうやって仕事をしてほしいと依頼するイメージです。今回新たに作ってもらうスライドの原稿や最新版の資料は、再度示して仕事をしてもらう必要があります。
実践④ Work|成果物まで任せる
Workはこういう成果物を作ってという依頼です。仕事の依頼書と同じように、どんなものを作ってほしいのか具体的にはっきり示すと、ChatGPTがほしいものを自動で作ってくれます。私は、Project内のChatで目的や原案を一緒に考え、方向が固まったらWorkに制作を依頼しています。Chatは打ち合わせ、Workはまとまった仕事の依頼、というイメージです。
実践⑤ Schedule|定期的に動いてもらう
「毎朝、英作文の問題を出す」など、繰り返す仕事は定期実行を検討します。実行できる内容や条件は環境によります。まず一度試し、確認してから繰り返す仕事に広げましょう。

番外 壁打ちは、実践①~⑤すべての段階で繰り返す対話です。「別案は?」「ここが違う。なぜなら……」とChatGPTとやり取りするほど、自分の判断基準を伝えることになり、より自分らしい成果物を作ってくれるようになります。
ChatGPTに修正を頼むとき、「なぜ」と理由を添える
たとえば案内文が長かったとき、「短くして」だけでも修正できます。でももう一歩、理由を添えてみましょう。
「忙しい読者がスマホの小さい画面でも一目で読めるようにしたいので、大切な情報を残して短くしてください。」
実際、スライドを修正したい時に、「文字が多いから嫌」より、「講師の話を聞いてほしいので、スライドには余白を残したい」と伝えると、他のページを直す際にも、その意図を伝えやすくなります。直す場所に加えて、何を大切にしたいかまで共有するのがポイントです。
一回の設定で完成するわけではありません。一緒に仕事をする → 返事を見る → 理由を伝えて直す。この循環で、意図に合う成果物へ近づけます。過去の会話を全部覚えているとは限らないので、大切な条件はその都度伝えます。
仕事を任せるときは、完成条件まで
まとまった制作を頼むときは、目的・対象者、ほしい完成物、使う資料、制約、確認ポイントを伝えます。
たとえば「病院職員向けの15分講義。添付の読み原稿を基準に、スライドを18枚。文字は大きく、難しい用語は説明。根拠を確認し、指定のデザインを守ってください」。講義では、こんな仕事の依頼書を渡す考え方が示されています。
できあがったら、Delegate(任せる)→ Review(根拠と内容を確認する)→ Decide(何を採用するか決める)。自分好みの答えになっても、正しさの確認は必要です。
Take-home message|今日の一歩
自分を伝える。理由を伝える。任せたら、確認して決める。
今日、全部を設定する必要はありません。「私は何をしていて、何を実現したくて、どんな答えがほしいか」。まず3行から、自分の考えを共有できる相棒との仕事を始めてみましょう。
Before / After:理解の変化
Before
「いい感じにお願い」だけで、私にぴったりの答えが返ってくるはず。
After
背景・目的・好みを伝え、理由つきで修正をお願いする。任せた後は、自分で確認し、採用するか決める。
30秒理解度クイズ
選ぶと、答えと解説が表示されます。
修正箇所とともに、聞き手にどう過ごしてほしいかという理由を伝えると、他のページにも通じる判断基準を共有できます。
答えと解説を見る
正解:B。修正箇所とともに、聞き手にどう過ごしてほしいかという理由を伝えると、他のページにも通じる判断基準を共有できます。
Delegate(任せる)→ Review(確認する)→ Decide(決める)。任せるほど、確認と判断が大切になります。
答えと解説を見る
正解:C。Delegate(任せる)→ Review(確認する)→ Decide(決める)。任せるほど、確認と判断が大切になります。
職場のみんなでも学んでみませんか。OMSでは、このテーマを15分の研修として扱っています。
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このテーマを、職場のみんなで
OMSでは「ChatGPTを私専用の助手にする方法」を、約15分の院内研修として扱います。自分の仕事に合う使い方を、一緒に考えてみませんか。
まだ内容が決まっていなくても相談できます。
元の講義と補足情報
本教材は、大庭由宇吾「ChatGPTを私専用の助手にする方法」の読み原稿 v2.1と比較実例版スライド v5.0を、約5分の学習用に再構成しました。5段階、理由を伝える壁打ち、完成条件、Delegate → Review → Decideが原講義の中心です。3行は講義にある講師自身の例を、編集しやすく整えました。案内文の言い換えは、その考え方を試すための練習例です。
機能についての補足:名称・利用範囲・設定は、プランや利用環境によって異なります。次のOpenAI公式情報で確認しています。画面に機能が見当たらなくても、通常のチャットで背景・目的・好みを伝えるところから始められます。
- OpenAI.ChatGPT カスタム指示。スマートフォンおよびWeb・デスクトップの設定場所について。
- OpenAI.Personalize ChatGPT(パーソナライズ)。カスタム指示・メモリについて。
- OpenAI.Projects and chats(プロジェクトとチャット)。仕事ごとの指示・資料・会話の共有について。
- OpenAI.Get started with ChatGPT Work。成果物の作成・Plugins・完成条件について。
- OpenAI.Scheduled tasks(定期実行)。定期的な仕事の実行について。
機能情報確認日:2026年9月30日。患者情報の取扱いやAIの出力確認は、関連教材医療でAIを使うときの注意点も参照してください。